Bible(聖書・礼拝)
こころの時間
毎朝、全校児童・教職員がベーツチャペルに集い心をあわせて礼拝を守ります。
毎朝、全校児童と教職員がチャペルに集い、讃美と祈りをささげ、聖書の御言葉に耳を傾けるひと時。この朝の礼拝の積み重ねこそが、初等部のキリスト教主義教育の土台でありいのちです。この朝の礼拝は一年間に約200回、子どもたちは小学校6年間で1,200回の礼拝をこのチャペルで守ります。
パイプオルガンの荘厳な音色が響くチャペルで、聖書の言葉に心静かに耳を傾ける毎朝の礼拝。子どもたちはここで語られる聖書の言葉、祈り、メッセージを通して、愛されている存在であり、自分の存在がありのままに受け止められ、かけがえのないものであることに気づいていきます。そして子どもたちは、礼拝においてスクールモットー “Mastery for Service”(社会と人のために自らを鍛える)の精神を学び、「生きること」に静かに向き合います。子どもたちは、自身の「たましい」で確かな何かを感じ、「どう生きるべきか」ということを真剣に考えていきます。それが人生の様々な困難を乗り越えていく力となり、人や社会を思いやる心を育んでいくと考えています。
知識が豊富であっても、それで人生を豊かに生きていけるわけではありません。豊富な知識、確かな学力は、それを正しく用いる人格とこころの豊かさがなければ、真実に活かされることはないからです。そのこころの豊かさは、「こころの時間」を通して育まれています。
宗教主事によるメッセージ
昼礼・終礼
昼食前、下校前のひとときにも、讃美歌と祈りの時を大切に守ります。
初等部では昼食前に「昼礼」を守り、食前の感謝の祈りをしてからお弁当をいただきます。食べ物を与えてくださる神への感謝、お弁当を作ってくれる家族への感謝、そして十分に食べることのできない多くの人たちのことを忘れずにお弁当を食べることを大切にしています。
また毎日帰りの会では「終礼」を守り、聖書の言葉を読み、讃美歌を歌い、担当の子どもがお祈りをして子どもたちは下校します。お祈りの担当の子どもは一日の学校生活を振り返り、当たり前のように過ごす生活の中にも多くの恵みを見いだし感謝の祈りをささげます。
また病気やケガで学校を休んでいる友だちのため、災害などで困難の中にある方々のために子どもたちは祈りをささげます。自分のためだけでなく、友だちのことや、困難にある人々を覚えて祈る経験が、社会の中で自分を見つめる力や、他者を思いやる心を育てていきます。
聖書の時間
聖書を通して、キリスト教の価値観を学び、いかに生きていくべきかを学びます。
関西学院の教育の土台にあるのは「聖書」です。初等部では全学年、週1時間の「聖書の授業」があり、様々な聖書の物語や言葉を通して、聖書の価値観や人間観をよりよく理解することを目指します。子どもたちは、聖書の言葉を通して一人ひとりにかけがえのない存在として価値が与えられていることを知り、同時に他者を愛して生きることを学びます。悲しみや苦しみの中にある他者の心に寄り添い、共感して共に生きようとするやさしさや思いやりの心を育み、人生のさまざまな時に、必ず生きる勇気や希望を与えてくれる聖書の言葉を、子どもたちは学んでいくのです。
またキリスト教の精神によって創立された関西学院の歴史を学びつつ、スクール・モットーである“Mastery for Service”の意味を具体的な聖書の言葉を通して学び、社会と人のために自らを鍛えることの大切さを学びます。
豊富な知識や学力はそれを正しく用いる人格と心の豊かさが必要です。聖書の授業を通して、心の豊かさと広い視野をもち、一人一人が人生を力強く生きていくために必要なたくましさと思いやりの心を育んでいきます。
リトリートキャンプ
豊かな自然の中で聖書の御言葉に耳を傾け、自分を振り返るひとときを過ごします。
初等部では1年生を除く全学年で毎年宿泊行事を実施しています。2年生と4年生は一緒にリトリートキャンプに、3年生は自然体験キャンプに、5年生は平和を学ぶ旅に、そして6年生はカナダコミュニケーションツアーに出かけます。
リトリートキャンプは、2年生と4年生という異学年が共に参加するキャンプです。4年生が2年生をリードしながら様々なプログラムや生活を共にします。
またこのリトリートキャンプの特色は、豊かな自然の中、静かに聖書の言葉に聴き、じっくりと聖書が語りかけるメッセージに心を向けるプログラムを大切にしていることです。日常生活を離れ、いつもとは違う環境の中で聖書の言葉に触れることにより、新しい発見や気づきを子どもたちは与えられ、キャンプを終えた子どもたちは、またひとまわり大きく成長していきます。