高校野球
“Mastery for Service”
“幼子はたくましく育ち、
知恵に満ち、
神の恵みに包まれていた”
長い夏休みが終わり、いよいよ2学期が始まります。ところで、夏の風物詩といえば、みなさんは何を思い出すでしょうか?花火、夏祭り、海水浴などいろいろと思い浮かぶでしょう。私は何といっても高校野球です。今年は仙台育英高が優勝し、初めて白河の関を優勝旗が越えました。高校野球も昔とは様変わりしています。私が子どものころは、チームの中心にエースで4番打者の選手がいて、その選手の活躍が勝敗に左右することが、多かったと思います。でも、今は同じ力の投手が2人以上いて、1人の投手が完投することは少なくなりました。攻撃も4番に頼らずそれぞれが役割を分担し、チームバッティングが、主流となっています。特にここ数年の酷暑がそれに拍車をかけています。気温が32~3℃でもグランドは40℃近い暑さになっています。このため対策として、試合途中に給水タイムと休憩の時間を取っています。それでも試合中に足がつって担架で運ばれる球児が続出しています。それでも球児たちは全力でプレーするのは「甲子園」という聖地がそうさせていると思います。高野連は対策として、来年度から、午前中に2試合、夕方に2試合を行うことを検討しているようです。京セラドームのようなドーム球場で実施するのは、どうかと言う人もいます。確かにエアコンの効いたドーム球場なら熱中症のリスクはかなり減るでしょう。でも、高校球児たちが目指すのは、ドームでなく、「甲子園」なのです。甲子園の土は持って帰れますが、ドーム球場の土は持って帰れません。やはり聖地「甲子園」はゆずれないでしょう。
もうひとつ大きな影響は、コロナウィルスの流行です。選抜では、出場辞退した学校がありました。せっかく苦労して甲子園出場を決めたのに無念だったでしょう。夏の大会予選でも不戦敗となった高校もありました。登録選手の大幅な変更もありました。奈良大会決勝で敗れた生駒高校は直前に主力がコロナに感染し、戦力ダウンし、思わぬ大差がつき、天理高校に大敗しました。その試合、9回2死で天理高校の主将が、タイムをとりナインをマウンドに集めて、ゲームセットになったら、勝利を喜んで集まることはやめよう、すぐにホームプレートに並ぼうと声をかけました。相手チームへの素晴らしい思いやりです。初等部の子どもたちにもぜひ見習ってほしいと思います。異常な暑さとコロナウィルスの影響はしばらく続くと思います。高校球児たちが安心して野球に集中できるようになるためには、私たち大人が温暖化対策を進め、コロナウィルスの流行にストップをかけなければなりません。